言葉を話せるようになる2歳頃から始まるのが、なになに期です。
なになに期の子どもは、成長をしていくと「なんで?」「どうして?」という声かけに変わっていき、なぜなぜ期へと移行します。
ものごとに対して疑問をもち、その答えを聞くことで、お子さま物や者の仕組みを理解していこうとするのです。
成長するのはとても嬉しいことではあるけれど、ママやパパがすべてを答えるのは大変ですよね。
今回は、
- 「なになに期」と「なぜなぜ期」とは?
- 「なになに期」と「なぜなぜ期」で育つ力とは?
- 答えかたとは?
- 筆者の息子の「なぜなぜ」エピソード
についてまとめていきたいと思います。
本記事を読んで、なになに期やなぜなぜ期を乗り越えるための参考にしてみてください。
「なになに期」と「なぜなぜ期」とは?違いは?
子どもの疑問爆発期には、なになに期となぜなぜ期が存在します。
このふたつは、なにが違うのでしょうか?
なになに期となぜなぜ期の違いについてまとめていきます。
2~3歳頃|第一段階の「なになに期」
2~3歳頃の子どもは、話せる言葉が増えてきていることが多いでしょう。
ものの存在を理解するために質問をする時期が、なになに期といいます。
この時期の子どもは、「あれはなに?」「この丸いのはなに?」のように、たくさんの質問をしてきます。
質問に対しておとなが答えていくことで、お子さまは知識や言葉の種類を増やしていくのです。
お子さまの「なに?」の質問に対しておとなが答えられるときには、できるだけ丁寧に答えてあげましょう。
3~6歳頃|第二段階の「なぜなぜ期」
なになに期が落ち着いたあとにやってくるのが、なぜなぜ期です。
3~6歳頃になると、「なんでこういう形なの?」「どうしてこうなっているの?」のように、ものごとに対して深く知ろうとします。
ものの存在を理解するためのなになに期に対して、ものの仕組みを理解するのがなぜなぜ期だといえます。
なぜなぜ期で、ものの仕組みを理解することで、お子さまは好奇心を刺激されます。
「なるほど!こういうことなのか!」と達成感を味わい、学習意欲の向上につながるでしょう。
「なになに期」や「なぜなぜ期」で育つ力とは?
ここでは、なになに期やなぜなぜ期で育つ力について説明していきます。
好奇心が育つ
「なんで?」「どうして」と疑問をいだいて答えてもらったときに、お子さまは「知りたい気持ち」が満たされた状態になります。
すると、「もっと知りたい!」と好奇心をかきたてられて、よりたくさんのものごとに興味を示すようになります。
思考力が育つ
思考力とは、「考える力」のことです。
お子さまがもつ「なんで?」の疑問と、答えを結びつけることで、「こうなっているから、こうなんだね!」と考えるようになります。
上記のような思考力が育つと、問題を発見したときに解決するために、「こうかもしれない」と推測をしたり仮説をたてたりすることができるようになります。
たくさんの知識や経験は、思考力の土台となります。
ぜひお子さまの「なんで?」「どうして?」になるべく答えていき、お子さまの知識や経験を増やしていきましょう。
ものごとに疑問をもつことは大切なこと
なになに期を経てからなぜなぜ期に移行するため、「いつまでも質疑応答している気する」と感じるママやパパも多いかもしれません。
しかし、なになに期もなぜなぜ期も、お子さまの知識や言葉の種類を増やすためにも、とても大切な成長過程です。
ママやパパは、「なんで?」「どうして?」に対して答えられる範囲で答えていき、お子さまの成長をうながしていきましょう。
「なになに期」「なぜなぜ期」の答えかたとは?
話す言葉が「なんで?」「どうして?」ばかりだと、答えかたに困ってしまうこともありますよね。
ここでは、「どのように答えていけばよいのか」についてまとめていきます。
答えかた①|わからないときは一緒に調べるのもアリ!
ママとパパも、疑問すべてに答えられるわけではありません。
わからないことだってありますよね。
そういうときはごまかすのではなく、「ママ(パパ)もわからないから、一緒に調べてみようか!」といって、本やインターネットなどを利用して調べてみましょう。
ママもパパも知らなかった知識が得られて、一緒に楽しみながら疑問を解決していけますよ。
答えかた②|忙しいときには「答えられるタイミング」を教える
ママやパパが忙しいときに「なんで?」「どうして?」となると、答えきれないときもありますよね。
そういうときは、「いまは食器を洗ってて忙しいから、洗い終わったら一緒に調べてみようね」と具体的に答えるようにしましょう。
3歳頃のお子さまは、状況理解もできるようになっています。
「いまは話せない」という現状を伝えることと、「洗い終わってから」と時間の目安を教えておくことで、きちんと待てるようになりますよ。
大切なことは、後ででも必ず「答える」ということ。
ママやパパが忙しいときには、後で答える、ということを具体的に説明しましょう。
答えかた③|しっかりした答えじゃなくていい
成長過程に必要ななになに期となぜなぜ期…。
とはいっても、この時期の子どもは口を開けばすべてが「なんで?」「どうして?」といっていることが多いかと思います。
すべての疑問に答え続けることは難しいですよね。
そんなときには、「お子さまの目線に立った答え」をいってみましょう。
たとえばお子さまが「朝なのに、なんでお月さまがみえるのかな?」といったとしましょう。
上記のような天文的な答えは、調べても説明が難しく、答えかたに困ってしまうこともあります。
そんなときにママやパパは「お月さまは、〇〇くん(ちゃん)に会いたくて待ってたんじゃないかな?」のような答えかたをしてみましょう。
疑問すべてに正解を伝えていては、ママやパパが疲れてしまいます。
お子さまの年齢に合わせて、想像力を働かせた答えかたをすると、お子さまの楽しい気持ちを引き出してあげることにつながりますよ。
なぜなぜ期|筆者の息子の「なんで?」エピソードを紹介
私の息子が3歳になった頃、なになに期からなぜなぜ期に移行し始めました。
なるべく答え続けていた私でしたが、答えるのことが難しい質問がひとつだけありました。
ここでは、私の息子がなぜなぜ期のときに質問されたときの、返答に困ったエピソードを紹介します。
「なぜなぜ期」話|息子が聞いてきた「ぼくは、どこにいるの?」
息子がなになに期となぜなぜ期のときに、私はなるべくすべてに答えるようにしていました。
そのおかげもあり、3歳間近のときの息子は
「ママとパパは昔、じいじとばあばの家に(それぞれ)いた」
など、いまの状況ではない過去の出来事なども理解していました。
理解できていたので、ついでに
「じいじとばあばの家に、それぞれママの部屋とパパの部屋があるでしょ?そこに住んでいたんだよ」
ということも教えました。
すると息子は、首をかしげました。
「パパとママがそこに住んでたなら、ぼくは?」
その疑問に対して、私は
「息子くんはまだ生まれていないのよ」
と答えました。
なぜなぜ期の息子は、さらに追及します。
「じゃあ、どこにいるの?」
そのときはまだ、息子はお腹のなかに存在していません。
という事実を伝えるのも、悲しいですよね……。
悩んだ私は、
「きっと、お空の上から『どのパパとママがいいのかな』って探してたのかもしれない」
と想像力を刺激するようなメルヘンチックな答えを選びました。
すると息子は、目を丸くして
「え!?ぼく、お空飛んでたの!?どうやって!?」
と食い気味に聞き返してきました。
どうやって、といわれても困ってしまいます。
私の想像力でメルヘンチックに答えたのですから。
すると息子は
「ぴゅーんって、速いのかな!?そこで、『あのパパとママがいい!』ってなったのかな!?」
と楽しそうに想像をし始めました。
私の答えを、無事に受容してもらえたようです。
「ぼく、飛んでたんだねぇ」
と、しみじみという息子。
4歳になったいま、息子におなじ話をすると、
「人が飛ぶわけないじゃん(笑)」
と鼻で笑われました。
色々と、理解できてきたようです。
なぜなぜ期の答えかたは、今回の私のように、正解の答えではなくてもよいのです。
私が考えた答えを受けて、息子は「飛んでいた」ことを楽しみながら想像していました。
そんな楽しみかたも、あるのです。
ママもパパも無理することがない「答え」を、その都度探していきましょう!
まとめ|「なになに期」と「なぜなぜ期」
本記事では、なになに期となぜなぜ期についてまとめていきました。
なになに期となぜなぜ期で育つ力は2つあります。
- 好奇心が育つ
- 思考力(考える力)が育つ
また、お子さまの疑問に答えるときの「答えかた」についてもまとめていきました。
毎日「なんで?」「どうして」に答えていくのは、とても大変なことですよね。
しかし、つねに「正解」を答えなければならないわけではありません。
ときには想像力をかきたてるような、メルヘンチックな答えをしてもよいのです。
ぜひ、なになに期やなぜなぜ期で育つ力をうながすためにも、ママとパパが無理することなく、できるかぎり疑問に答えられるようにしていきましょう。